建物の老朽化が進むと、雨漏りやひび割れなどの問題が発生するリスクが高まります。大規模修繕はこうした問題を未然に防ぎ、賃貸マンションなどの価値を維持するために欠かせない取り組みです。しかし、札幌市で大規模修繕を検討しているものの、工事にかかる費用や期間などに関して、疑問や悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらでは、マンション管理組合の方向けに、大規模修繕の周期や費用の目安、修繕中の過ごし方などについて解説いたします。
マンションの修繕工事は、建物の安全性と資産価値を維持するために欠かせません。工事の規模によって、大規模修繕と小規模から一般的な修繕に分けることができます。
大規模修繕は、外壁のクラックや破損、外壁塗装、屋根の葺き替え、屋上・ベランダの防水工事、タイル補修など、建物の躯体部分や共用部分に行われる大がかりな工事です。
一方、一般的な修繕は日常的な補修や部品交換といった小規模な工事です。共有スペースの電球交換や軽微な修繕工事、異常の有無を確認する定期点検など、大規模修繕に該当しない修繕を指します。工事は必要に応じて、その都度行われるケースが多いです。
マンションの大規模修繕が必要な理由は、建物や設備が経年劣化するためです。マンションは時間の経過とともに、外壁や屋根、バルコニー、階段の手すり、給排水設備、エレベーター、エントランス、フェンスなど、様々な箇所に劣化が生じます。大規模修繕を実施することで、こうした劣化部分を修繕し、建物の安全性を維持できるのです。
マンションの大規模修繕を適切に行うことは、資産価値の維持にもつながります。 建物や設備の劣化を放置すると安全性が損なわれるだけでなく、居住環境の悪化にもつながります。それは、マンションの資産価値を下げてしまう大きな要因となります。大規模修繕を計画的に実施することで、建物の状態を良好に保てます。その結果、資産価値の維持や向上が期待できるのです。
このように、マンションの大規模修繕は、建物の長寿命化と資産価値の維持に欠かせない取り組みといえます。
マンションの大規模修繕は、一般的に12年~15年程度の周期で実施されることが多いです。ただし、建物の状態や使用状況、法令改正などによっても異なります。例えば、海沿いに立地しているマンションや、塩害の影響を受けやすい地域にあるマンションは劣化が早まる傾向があり、短い周期で修繕を実施する場合も少なくありません。
建物の構造や立地環境などに応じて、大規模修繕の周期は変わってきます。マンション管理組合は、こうした条件を踏まえたうえで、適切な修繕周期を設定する必要があります。
マンションの大規模修繕にかかる費用は、一戸あたり概ね100万円前後が目安とされます。しかし、建物の規模や修繕内容により大きく変わってきます。多くのマンションで修繕積立金を設けて事前に積み立てを行いますが、資金が足りない場合、一時金の追加徴収や借入金で賄うこともあります。修繕積立金の積立方法や資金計画は非常に重要です。
大規模修繕に必要な費用は膨大です。そのため、毎月修繕積立金を徴収し、次回の大規模修繕に備えます。積立額の目安は以下のとおりです。
建物の経過年数 | 一戸あたりの月額 |
---|---|
10年以下 | 8,000円~12,000円 |
11年~20年 | 12,000円~18,000円 |
21年~30年 | 18,000円~30,000円 |
あくまでも目安であり、建物の構造や設備、修繕工事の内容により変動します。専門家の意見を参考にしながら、適正額の設定や適切な資金計画の策定が必要です。
修繕積立金だけでは資金が不足する場合があります。その際は、以下のような対処法が選択肢に挙げられます。
【マンション管理組合ローンを利用する】
【一時的な修繕費増額負担を決める】
【工事範囲を調整する】
事前にマンション管理組合で十分な検討を重ねることが大切です。
マンションの大規模修繕は、建物の長寿命化と資産価値の維持に不可欠です。しかし、施工会社の選定に際し、管理組合や管理会社に専門知識が不足していると、施工会社に全てを任せてしまうケースも見受けられます。これにより、工事内容や工事費の透明性が損なわれ、過剰な費用を請求されるリスクが高まる場合があります。
このリスクを回避する手段として、第三者の視点から判断できる設計会社やコンサルタント会社などを介在させることなどが挙げられます。大規模修繕工事を熟知した設計会社やコンサルタント会社は、客観的な建物診断と工事監理を行い、不要な工事を排除し、適正な価格での大規模修繕工事を実現します。これにより、透明性と信頼性の高い大規模修繕が可能となるのです。
工事費用や内容について疑問や不安に感じられる点があれば、こういった専門業者に相談してみるのも一つの有効な手段と言えるでしょう。
大規模修繕の期間中は、工事による騒音や振動などが発生します。また、共用部分の工事では一時的にエレベーターが使用できなくなったり、廊下の通行が制限されるなどの影響が出る場合があります。生活への影響を最小限に抑えるため、事前に以下の点をマンション管理組合から入居者に説明することは大切です。
大規模修繕工事は長期にわたるケースが多く、生活環境に大きな影響を及ぼします。そのため、工事の内容や期間、生活上の制限事項などを丁寧に説明し、事前に入居者の理解を得ることが重要です。事前に十分な説明を行うことで入居者の不安を和らげ、スムーズな工事の実施につなげられます。
大規模修繕を円滑に進めるためには、マンション管理組合の役割が非常に重要です。主に以下のような役割を担います。
修繕の全体計画を立て、入居者の理解を得ながら、施工業者の選定や工事の管理を行う必要があります。入居者の代表として適切な修繕計画を立案し、入居者の合意形成を図ることが管理組合の大きな役割です。
大規模修繕は、マンション管理組合が単独で進めるのは困難な作業です。そこで、専門的な知識を持つ専門家に相談することが重要になります。専門家と連携しながら大規模修繕を進めることで、工事の内容や進捗状況を的確に把握でき、トラブル発生時にも適切に対処できます。費用面でも、専門家のアドバイスを受けることで無駄な出費を抑えられるでしょう。
マンションの大規模修繕は、入居者全員に影響がある重要な作業です。そのため、専門家に相談して適切なサポートを受けながら進めることが不可欠となります。
例えば、大規模修繕の知識やノウハウを有する設計会社・コンサルティング会社に依頼するのも一つの方法です。第三者的に判断ができるアドバイザーとして設計会社・コンサルタント会社などを介在させることで、客観的な建物診断と工事計画や工事監理が可能になり、不要な工事を排除し、適正な価格と工事品質の大規模修繕を実現できます。
築年数が経過したマンションは、老朽化による様々な問題が発生しやすいです。雨漏りや外壁のひび割れ、鉄筋コンクリートの劣化など、放置すれば深刻な被害につながるリスクが高まります。このような問題を解決するのが大規模修繕です。建物全体を計画的に修繕することで、建物の寿命を延ばし、安全性や住環境の向上が期待できます。
EZOWL Archi Officeは札幌市を拠点に、独立型のアドバイザーとしてビルオーナー様のサポートに取り組んでおります。大規模修繕・営繕工事に関する疑問を解消したうえで、ご要望やニーズに沿った修繕プランをご提案いたします。
施工会社の選定において専門知識や経験が不足していると、大規模修繕・営繕工事の工事内容や費用に妥当性を欠いてしまう場合があり、結果として適正水準から外れた内容や費用になるリスクがあります。EZOWL Archi Officeでは、長年の経験で培った豊富な実績や経験・知識をもとに、厳正な工事品質チェックを行い、不要な工事を抑制し、適正な内容と価格での大規模修繕・営繕工事を実現いたします。
「そもそも大規模修繕って何をどうやればいいの?」
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