マンションの大規模修繕は、建物の経年劣化による不具合を解消し、居住環境を維持するために欠かせません。マンションの居住環境を大きく左右する窓ガラス・サッシ交換についても、適切な対策を講じることは大切です。札幌市でマンションの大規模修繕を検討している方に向けて、窓ガラス・サッシ交換工事の重要性や留意点などについて解説します。
マンションの大規模修繕とは、建物の主要構造部分や設備などの修繕工事を指します。建物の資産価値の維持・向上と、安全で快適な住環境の確保が主な目的です。適切な時期に大規模修繕を行うことで、建物の長寿命化と居住者の生活の質向上を実現できます。
外壁補修工事や屋根防水工事、給排水管更新工事、エレベーター改修工事、共用部分の改修工事などがあり、窓ガラス・サッシ交換工事もその一つです。
快適な住まいを目指すうえで、結露やカビの発生は大きな問題です。古くなった窓ガラスやサッシは断熱性能などが低下し、結露しやすくなります。結露が発生すると、以下のようなトラブルのリスクがあります。
このようなトラブルを防ぐためには、窓ガラスやサッシを断熱性能の高いものに交換することが重要です。例えば、複層ガラスや樹脂サッシに交換することで、室内の結露発生リスクを大幅に低減できます。
窓ガラスやサッシを交換することによって断熱性能が向上し、省エネ効果が望めます。トイレや浴室などの適温が保たれ、ヒートショックなどのリスクも低減されます。また、断熱性能を改修することで住まいのエネルギー効率が大幅に向上します。省エネ対策が施された新築マンションと同程度の性能になれば、部屋の温度を快適に保ちつつ、暖房に必要なエネルギーの使用量を大きく減らすことも期待できます。
窓ガラス・サッシを交換することで、安全性や防犯性の向上が期待できます。例えば、新しいサッシは旧来のサッシに比べて、開閉時の指はさみ事故のリスクが低減されます。複層ガラスや合わせガラスなどは割れにくく、万が一割れた場合でも飛散を防ぐ効果に優れています。また、新しいサッシは施錠性能が高いため、空き巣などの犯罪抑止力となります。
窓ガラス・サッシを新しいものに交換すると、安全性や防犯性の向上が期待できるため、ぜひ検討する価値があります。
窓ガラスやサッシは種類によって特徴が異なります。マンションの大規模修繕時にはそれぞれの特徴を理解し、ニーズに合わせた製品を選ぶことがポイントです。
複層ガラスとは、ガラスとガラスの間に空気層を設けたガラスのことです。この空気層が断熱効果を発揮し、結露の防止や省エネ性能の向上に貢献します。通常の複層ガラス以外にも網入り複層ガラスなど、用途に合わせた種類があります。
【複層ガラスのメリット】
複層ガラスの導入は、快適な室内環境づくりと省エネ効果が期待できるため、マンションの大規模修繕時によく選ばれています。
Low-Eガラスとは、ガラスの表面に特殊な金属膜があるもので、断熱性能や遮熱性能が高いです。
【Low-Eガラスのメリット】
通常の複層ガラスに比べ、優れた断熱性能を発揮します。マンションの大規模修繕でLow-Eガラスを採用すれば住環境の快適性が高まり、光熱費の節約にもつながるでしょう。
・アルミサッシ
アルミサッシは軽量で耐久性があり、腐食や錆びに強いのが特徴です。また、加工しやすくデザインの自由度も高いため、住宅から商業施設まで広く使われています。ただし、断熱性は他の材質に比べて劣ります。
・ステンレスサッシ
ステンレスサッシは強度と耐久性が非常に高く、錆びにくい特性を持っています。高級感があり、商業施設や高級住宅で使用されることが多いです。ただし、価格が高く、重量も重いのが難点です。
・複合樹脂サッシ
アルミと樹脂を組み合わせた複合樹脂サッシは、耐候性や耐久性、断熱性や遮音性といった機能性に優れています。軽量で結露しにくく、メンテナンス性にも優れていますが、コストがかかる傾向があります。
窓ガラス・サッシ交換工事を含め、マンションの大規模修繕は、建物の長期的な寿命と資産価値の維持に欠かせない重要な工事です。しかし、管理組合・管理会社単独では大規模修繕に関する専門知識が不足している場合も多く、全てを任せきりにしてしまうと、工事内容や費用の妥当性が不透明になりがちです。その結果、過剰な工事内容・費用となるリスクが生じてしまうケースが少なくありません。
このようなリスクを回避するには、大規模修繕の知識やノウハウを有する設計会社やコンサルティング会社に依頼するのも有効な手段となります。第三者的判断を介在させることにより、適正な使用資材や数量が使用されているか、設計の仕様通りに工事が行われているかなどをチェックし、それが不要な工事の抑制・工事品質の確保につながります。
マンションの大規模修繕で窓ガラスやサッシを交換する際は、留意したいポイントがいくつかあります。
窓ガラス・サッシ交換工事に入る前に、事前調査を行うことが重要です。まず窓の状態を確認し、結露の発生状況やガラスの劣化具合、サッシの開閉具合などを点検します。
次に複数の業者から見積りを取り、内容を比較検討します。業者選びで重視するポイントは、実績と信頼性、価格の妥当性、工事の安全対策、アフターサービスの有無などです。これらを総合的に判断して、適切な業者を選定しましょう。
事前調査と適切な業者選定を行うことで、余計なコストをかけずに満足のいく結果が得られます。
窓ガラス・サッシ交換の費用は、マンションの規模や窓の数、使用する材料などによって大きく変わります。まずは複数の業者から見積りを取り、適正な工事費用を確認することが重要です。
マンション管理組合は修繕積立金の範囲で工事費用を賄えるよう、長期的な財務計画を立てることが求められます。不足する場合は、一時的な借入れや修繕積立金等の値上げなども検討する必要があります。
窓ガラス・サッシ交換工事は高所作業などが伴うことから、安全対策が重要です。作業員の安全を確保するための足場設置や安全ネットの使用をはじめ、住民の安全を守るうえでの工事区画の立ち入り制限や防護ネットの設置などが求められます。
また、騒音対策も欠かせません。作業音が大きい場合、住民の生活環境を著しく阻害するおそれがあります。そのため、事前に騒音レベルを測定し、低騒音型の工具や防音シートなどの使用を検討する必要があります。作業時間の設定や住民への事前通知なども大切な対策です。
マンションの大規模修繕は、長期的な視点で建物の資産価値を守るために欠かせません。快適で安全な住環境を維持しましょう。
マンションの大規模修繕には、窓ガラス・サッシ交換工事のほか、外壁や屋上の防水工事、給排水設備の更新など、多岐にわたる施工項目が含まれます。修繕内容を適切に判断できれば問題はありませんが、日頃お世話になっているからといって管理会社に業者選定など全てを任せてしまうと、過剰な修繕や高額な工事費が発生するリスクがあります。
大規模修繕は、必ずしも管理会社に依頼する必要はありません。マンションの大規模修繕を熟知した設計会社や、第三者の立場から大規模修繕に関するアドバイスを行うコンサルティング会社を活用することをおすすめします。これらの専門家を活用することで、建物診断や設計・工事監理が適切に行われ、不必要な工事を抑え、適正な価格での発注が可能となるメリットがあります。
札幌市でマンションの大規模修繕をご検討の際は、EZOWL Archi Officeにお任せください。
EZOWL Archi Officeは、建物診断、設計及び工事監理の専門家です。第三者的な視点から大規模修繕工事を判断するアドバイザーとして、厳正な工事品質チェックを行い、適正な内容・価格の工事をサポートします。不要な工事は抑制し、適正な内容と価格での発注を実現いたします。多額の費用を要するマンションの大規模修繕においては、無駄のない投資が不可欠です。EZOWL Archi Officeは、そのための最適なアドバイスをご提供し、オーナー様のパートナーとして、ご要望やニーズに沿った大規模修繕・営繕工事をサポートしております。豊富な経験と独自のノウハウを活かして、労力の削減やコストダウンを実現した大規模修繕が可能です。修繕積立金や工事費、資金、融資などに関するご相談も別途対応いたします。お気軽にお問い合わせください。
会社名 | EZOWL Archi Office(エゾール アーキ オフィス) |
---|---|
住所 | 〒064-0951 北海道札幌市中央区宮の森1条10丁目2-41 |
TEL | 011-600-6833(代) |
URL | https://ezowl-archi.com |
主な加盟団体 |
一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会(正会員) 一般社団法人 北海道建築士事務所協会(正会員) 建築相談調査会 登録建築士事務所(正会員) LIXILリフォームネット加盟店 etc.・・・ |