マンションの外壁や屋根は、風雨や紫外線などの影響で劣化が進行します。また、札幌市のような積雪寒冷地では劣化が早く進むため、適切なタイミングで修繕を行うことが重要です。外壁や屋根の修繕時期を見逃してしまうと、深刻なトラブルにつながるおそれがあります。そうなる前に定期的な外壁診断・屋根診断を行い、劣化の兆候を見逃さないようにしましょう。こちらでは、マンションの外壁や屋根の修繕を検討されている方に向けて、修繕前に押さえておきたいポイントについてご紹介いたします。
外装仕上げ材などのうち、タイル、石貼りなど(乾式工法によるものを除く)を使用している場合は定期的な調査・検査の結果を報告することが所有者・管理者に義務づけられています。知らずに調査をしていないマンションも少なくないため、その場合はただちに診断を受ける必要があります。
マンションの外壁や屋根の劣化状況を把握するためのポイントとして、以下のようなものが挙げられます。
外壁の劣化は、ひび割れ・浮き・剥がれといった症状から確認できます。ひび割れは、外壁材の経年劣化や建物の傾き、地盤の沈下などが原因で発生します。浮きは、外壁材と下地の接着不良や、外壁材自体の劣化により生じます。剥がれは、外壁材の劣化が進行した最終段階の症状です。このような症状が見られる場合、雨水の浸入による内部の腐食や結露の発生など、重大な不具合に進行するおそれがあります。早期発見と適切な補修が求められます。
外壁のサイディングには、木質系(木材・木質ボード)やセメント系(フラットボード・スレート系)、プラスチック系(ビニル・樹脂系)など、様々な素材が使われています。サイディングの老朽化具合は素材によって症状が異なります。例えば、木質系は腐朽や虫食い、セメント系は層間剥離や浮き、プラスチック系は色あせや損傷などの症状が見られます。それぞれの素材の特性を踏まえたうえで、劣化状況を確認することが重要です。
コーキングとは、建物の隙間を埋めたり建材同士を接着するための樹脂製の充填材です。コーキングの劣化症状には以下のようなものがあります。
コーキングの劣化を放置すると、雨水の浸入によって外壁材が腐食したり、内部結露が生じてカビやシロアリ被害につながるおそれがあります。そのため、早期のコーキング補修が重要です。
排水システムが機能不全に陥ると屋根や外壁に雨水が溜まり、建物内部への浸水被害が生じるおそれがあります。
特に雨樋は枯葉やゴミの詰まりが原因で雨水があふれ、汚れや内部浸水につながります。定期的な清掃と塗装が欠かせません。また、鼻隠しの汚れや剥がれを放置すると雨水の浸入経路となり、内部被害につながるため、早期の補修が求められます。
屋根材の劣化を放置すると雨漏りの原因となり、大規模修繕が必要になる場合があります。主な劣化の兆候は以下のとおりです。
屋根の劣化状況によっては、塗装のみで対応できる場合もあります。しかし、著しい劣化が確認された場合は屋根材の一部または全面の葺き替えなど、大規模な修繕が必要になるかもしれません。定期的に点検を行い、早期の対処が求められます。
屋根の付帯部分の劣化状況もチェックが必要です。特に雨樋と軒天は重要です。雨樋とは、屋根から流れ落ちる雨水を排水する樋です。この雨樋が詰まっていたり、破損していたりすると雨水が溜まり、雨漏りの原因となります。軒天は屋根の軒裏の部分で、雨染みやカビ、木部の腐れなどがあると、雨漏りや鳥獣被害の原因となります。
雨樋と軒天は適切なメンテナンスが欠かせません。定期的な点検と手入れを行うことが大切です。
結露は外壁や屋根の劣化を加速させる大きな要因です。冬場の結露は特に注意が必要で、以下のような兆候がないか確認しましょう。
結露が発生すると、外壁や屋根材の劣化だけでなく、室内の家具や建具にまでダメージを与えるおそれがあります。
防止策としては、以下のような対策が有効です。
結露による被害を防ぐためにも、定期的な外壁・屋根の診断が重要となります。
外壁・屋根の修繕を含め、マンションの大規模修繕は、長期的な建物の寿命・資産価値の維持に不可欠な重要な工事です。依頼する施工業者によって工事品質や費用は大きく異なりますので、大規模修繕に関する知識やノウハウがない管理組合・管理会社単独で施工業者の選定を行った結果、選定業者に全てを任せてしまうと、過剰な工事内容・高額な工事費になるなどのリスクにつながります。
このようなリスクを回避するには、大規模修繕のノウハウや知識を有した設計会社やコンサルティング会社に依頼することが一つの有効な手段となります。これらの専門家は、その知識とノウハウをもとに、外壁診断を含む適正な建物診断、適切な設計・工事監理、適正な価格での発注を、第三者的な立場からアドバイザーとしてサポートしてくれるでしょう。
修繕後のマンションで長く快適な生活を送るためには、定期的な補修やメンテナンスが必要です。軽微なトラブルに気付いたら早めに対処し、必要に応じて大規模修繕も検討しましょう。
修繕後に軽微なトラブルが発生した場合、定期的な補修を行うことで大規模修繕を先送りできます。
例えば、瓦の一部が外れた場合、定期的に固定状況を確認して漏水の有無を点検します。また、サイディングの塗装が一部剥がれた際は、補修塗装を実施します。わずかにコーキングの劣化が見られる場合は新しいコーキング材で補修するなど、軽微な損傷であれば定期的な補修を行うことで一時的に対処できます。ただし、将来的に大規模修繕が必要になることも考えられますので、業者による定期点検も併せて実施し、状況を注視することが大切です。
マンションの外壁や屋根に大きな劣化が見られた場合、早期の修繕工事が選択肢に挙がります。放置すれば以下のようなリスクが高まります。
修繕の規模が大きくなれば入居者の一時転居なども必要となり、費用がかさみます。早期対応のメリットはこうした被害を未然に防ぎ、工事費用の抑制にもつながります。
札幌市の厳しい気候を考えれば、適切なタイミングでの大規模修繕は避けて通れません。信頼できる業者に早めに相談し、費用対効果を十分に検討したうえで、マンション全体で合意形成を図りましょう。
信頼できる業者の選定が難しい場合は、業者選定から建物診断・設計・工事監理まで大規模修繕工事を幅広くサポートしてくれる設計会社・コンサルティング会社に依頼するのも有効な方法の一つです。実際、大規模修繕には莫大な費用がかかるため、施工会社の選択は非常に重要なポイントとなります。これらの専門家を介すことで、最適な業者の選定はもちろんのこと、建物診断・設計・工事監理を厳正にチェックし、不要な工事を抑制、適正な価格での発注が可能になるといったメリットがあります。
外壁や屋根の劣化を放置してしまうと、雨漏りなどの被害につながるだけでなく、建物の資産価値にも大きな影響を及ぼします。EZOWL Archi Officeは札幌市を拠点に、マンション・ビルの大規模修繕・営繕工事から個人宅のリフォーム・リノベーションまで、幅広く対応しています。豊富な経験と専門知識、さらに独自のノウハウを活かして、お客様のご要望やニーズに沿ったサポートをご案内いたします。
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